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今回は専門家向け記事です

書籍レビュー

 

 

 

要件事実マニュアル

岡口基一(著)

ぎょうせい

 

 

この実務家必須の書籍!

 

 

 

この本は、一言でいうならば、

「実務情報検索ツール」

なのですけど、

特筆すべきはそのまとめ方と掲載されている情報の取捨選択にあります

 

岡口基一の要件事実マニュアルは、

当該訴訟の概要、訴訟物、請求原因、抗弁などの端的な説明の他、

参考文献が重要度の高い順に記載されています。

あれだけ膨大な文献の記載量を、重要な順にしかもコンパクトにまとめあげられていて、

とても重宝します。

 

 

私も、愛媛県や松山市等の市区町村やその関連機関の法律相談、

会などの法律相談などでは、机の上に出しっぱなしです。

たくさんの本を持ち歩いているのですが、

常に相談時においてある本は、六法と要件事実マニュアルと、ipadです。

 

 

 

 

要件事実マニュアルはしがきから引用

ここで本書を初めて手に取る方のために、本書がいかなるツールであるかを説明しておきたい。

例えば、新任判事補が、法廷地上権の地代確定訴訟を担当することになったとしよう。

かかる事件累計は、凡例雑誌にもめったに載らないし、いかなる文献を参照すればよいのかの見当もつきにくい。

 同様に、公務員の労働災害訴訟を担当することになった場合に、労働法の著名な基本書を探しても「公務外認定」と

いう基本単語すら見つからないであろう。

 このように、かつて経験をしたことがない累計の事件に遭遇した場合、まず、当該事件の情報を収集するだけで多くの時間や費用を

要しかねない。裁判所の資料室の利用が可能である裁判官ですらそうであり、まして弁護士などであればなおさら情報へのアクセスは容易ではない。そこで、かかる場合に威力を発揮するのが本書である。

 本書によって、当該訴訟の概要、訴訟物、請求原因等の説明の他、請求の趣旨等の記載例、さらには、管轄、訴額等の基本情報にアクセスすることができるが、

どの事件類型も短時間で読み終えることができる情報量に絞っているため、例えば、事務所に向かう通勤電車の中で情報を取得することが可能である。

さらに詳細な情報にアクセスしたいときは、本書の各事件累計ごとの「参考文献」において重要度の高い順番に並べんられた文献にあたることで、詳細な情報にも効率よくアクセスできる。

 また、過払金返還訴訟のように、普段慣れ親しんでいる事件についての記憶を喚起する場合であっても、本書は、次々と現れる新しい凡例を含め、情報をわかりやすく分類整理していることから、短時間で情報を見つけ出し、記憶を喚起することができるであろう。

このように、本書は、迅速かつ正確な起案をするための実務家の「お供」として、或いは、合格間近な司法試験受験生が短時間で街頭分野の知識を見直すサブノートとして、旧版以前から、多くの方の支持を得ていたものである

 

 

 

また、新しい類型を勉強するときは、

まず最初に要件事実マニュアルの記載を何度か読み込むと、

超短時間で訴訟類型の全体像と重要ポイントを把握することができるので、

私の場合は、新しい分野を勉強するとっかかりとしても利用しています。

 

 

専門家のみなさん勉強得意でしょうから、

この要件事実マニュアルを使えば、当該類型の全体構造と最重要ポイントを

まず最初に押さえることで、最速最短の勉強ができ、時間効率を高めることができると思います。

 

また、

久しぶりに解説の動画もつくってみようかと思うのですが、いかがですか?